12日の火曜日の「結婚できない男」、半分見逃した!
今まで、すべての回を欠かさず見続け、3回目以降くらいから録画したHDDも全部残しているというのに。まずリアルタイムで楽しみ、レポートを書くにあたって、どこをポイントにするか、たいてい2度見てから書いているから。
そんな忠実な一視聴者の私が……なんということであろうか。
もう最終回間近なのに、レポートも書けず、アクセス数も激減(笑)。
同じ職場の同じに「結婚できない男」ファンのMさんが、金曜のランチ時に、阿部ちゃんの手振り身振り口振りを真似ての大熱演で「ひとり再現ドラマ」をしてくれたおかげで、だいたい話の全貌が掴めてきたが、ますます見たくなってしまった。
信介は施主に無理矢理、キッチンの壁を花柄にしたいと要求され、花柄を描かされたらしい。
建築家と花柄。
これほど相反するものはないように思える。この前、冗談で花柄シートを貼った棟梁と取っ組み合いの喧嘩していたのは伏線か(笑)。
この辺も、ドラマに協力していらっしゃる建築プロデューサー 朝妻さん のアイデアでしょうか。まさか、実話に近いことがあったとか?(笑/朝妻さんの日記を読んでわかったのですが、建築家の皆さんもあのドラマを結構チェックしているんだそうです)。
建築家も「建築家に設計を依頼するような施主」もほとんどの場合は、花柄なんていうものは、まず排除されるべきものの筆頭に上がる。私が取材させてもらった建築家住宅には、花柄がひとつもなかった。壁紙を貼る家というものがまずなかったけれど、カーテンも使用している家はなかった。ほとんどの場合、ブラインドやロールスクリーン的なもの。あるいは和の感じで、障子っぽいものをうまく取り入れたりとか。
だから、花柄紛争で、塚本君演じる英治クンの殴り込みシーンまで発展するというのを、ぜひ見たかったと思う。
お洒落な人に憎まれる花柄だけど、実は私自身は結構好きだったりする。
ウィリアム・モリスとかリバティプリントの、渋めのアンティーク風な趣のものとか、キャス・キッドソンの懐かしくて可愛らしい感じのとか。
実際、私の部屋のカーテンはローラ・アシュレイの生地を自分で縫ったもの。縫い目はガタガタで相当しょぼいけれど、10数年使い続けている年季の入ったもので、色褪せてくったりしてきていい感じ。
しかし……そんなふうに花柄好きの私だが、もし、ウィリアム・モリスとかリバティプリントの本格派な花柄のどっしりとしたカーテンの下がった家に住む男がこの世にいるとしたら怖いかも。部屋に上がった途端、逃げるかも知れない。それこそ、本当の「結婚できない男」って気がする。
その他、Mさんの話を聞いていると、特に私が見逃した前半はランチ1時間分では語り尽くせないほどの内容で、本当に悔やまれた。
なぜ見逃したかというと、神保町で飲んでいたから。
飲む予定なんかじゃなかったんだけど(だから録画してなかった)、この日、ちょうど校了日で、他の部署の同じ校了日の人たちとかお仕事をお願いしている組版屋さんなんかとわらわらと……おいしいベルギービールを飲んだあと、そのまま帰るつもりだったのに、「Kateさんがいかにも座っていそうな店」
が路地裏にあるからと言われ、それはどんな店なのだろう?という好奇心で、ついふらふらと行ってしまったのだ。
で、その店で、
「いやあ、Kateさんが担当編集者になってくれてから、えらく助かってます。
この時期の残業、1日3時間は減りましたよっ!」
と組版屋さんの青年S君に言われ、ふだん褒められることもあまりないので、
「そう思っていただけて、何よりです」
とつい嬉しくてへらへらしてしまい、思いのほか時間が経ってしまったのだ。くぅ……。
お店の女の子におだてられている酔っ払いのオヤジみたいだ。
某大手で派遣で働いていた時、200数十ページの内容みっちりの月刊誌の進行管理を担当してからというもの、
「いかに精度の高いもの(原稿+材料)に仕上げ、きっちり整理してから入稿するか」
「優先順位を付け、前倒しして、どんどん早め早めにやっておく」
というのが自分の根幹をなしているので、そこが認めてもらえると嬉しい。
その某大手で学んで仕込まれたというようなキレイな話ではなく、あまりに印刷所とのトラブルが多く、自分も先方もさんざん泣いたので、それを避けるための発想法で仕事をしていくと、世間では「仕事ができる」ということになるらしかった。
仕事というのは、このようにして身に付いていく、身に付けていくものであると思ったりもした。
わぁ、なんかまたオヤジの仕事人生訓みたいになってしまった(笑)ので、客観的なことも添えておくと、こういう実務系なのは仕事としてどんどんこなす方だけど、売れる本を編集する!というような企画力には乏しい私である。
実務系か好きなことを書き綴るか……という両極しかできない編集者だ。
だから、編集者としては、いわゆる「できるヤツ」ではない。
さて、おだてられた後で、なぜかいきなり、
「Kateさんは料理なんか全然しなさそう!」とか
「朝、起きれなさそう!」
という話題で、皆で盛り上がる。
後者は当たっているが(でも、今は9時始業を毎日こなしているんだぜ!)、前者は断じて間違っている。
「週末は玄米を炊いて小分けにして冷凍したりしているんですよー」と言っても、あまり本気にしてもらえなかった。とほほ。
そう言えば、この春、友人とイタリアンでランチした時も「Kateさんっていかにも運動しなさそうだよねー」なんてことも、ちょっとからかわれるように言われたっけ。
今思い返すと、いかにも運動しなさそう→デブってこと?などと思うが……。
まあ確かに運動しないけど。家でやるストレッチやゆるヨガは運動の範疇に入らないらしい。でも、私はジムに通ったりテニス教室に入るの、なんだか嫌いなのよ。
私のイメージってどうなっているんだ?
もう、いいもん、そういうイメージなら、
今後、好きな男ができても絶対料理なんかつくってやるもんか!
と思う。そんなにつくらなさそうに見えるのなら、誰か、私においしいものを作っておくれ、とも思う。
と、まあ、そんなことをだらだら言われたり言ったり思ったり笑ったりしているうちに時間が刻々と過ぎゆき、酔っ払いながらも慌てて帰宅したのだけれど、間に合わず、貴重な「結婚できない男」半分を見逃したわけだ(録画している方がいたら、どなたか貸してくださいまし)。
見逃したことをテーマにこれだけレポートできたのも凄い(自画自賛)。
見てもおもしろく、見逃しても悔しくて、いっぱい書けてしまう。
ま、たまには、外で飲むのも悪くないけどね。
ところで、「Kateさんがいかにも座っていそうな店」というのは、三省堂の裏口近く、本当に路地裏のミロンガ・ヌオーバ という昔からある古い、喫茶店とBarが合体したような隠れ家のような店だった。ネットで調べたら、タンゴ喫茶とあった(笑)。その夜、タンゴが流れていたかどうか記憶にない。
そして、ミロンガに座っていた経験は、皆さまの期待に反して残念ながら、ない。
でも、遠い昔、古本屋探索をしながらコーヒーを飲みに入って、一度くらい座ったような記憶は微かにある。
それにしても、隠れ家のような場所というのは、確かに悪くない。
信介に家の設計を頼むとしたら、「明るく風通しのいい開放的な家が好きなんですけれど……どこかひとつだけ、隠れ家みたいな小さなコーナーがほしいんです」と言うかも知れない。
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