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2011年5月23日 (月)

1.京都旅行----5月3日

 

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 5月3日〜5日、京都に行って来た。
 連れ合いは三重から、私は東京から新幹線で向かい、京都で待ち合わせ。
 駅を通過したことは何度もあるのに、なかなか訪れる機会がなかった。
 ちゃんと旅行したのは、大昔に行った中学の修学旅行以来! 
 修学旅行なんて所謂名所をさーっと通り過ぎるだけだから、京都は実質的に初めてと言っていいかもしれない(でも修学旅行の時も、10代の子どもながら、なんかいいなと思っていた)。

 このタワーも当初はいろいろ批判されていたようだけれど、年数を経て、今ではレトロな雰囲気でいい感じ。すっかり京都駅の風景に。
         
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 初日は、まず詩仙堂に行く予定で、叡山電鉄に向かっている途中で、本願寺を発見。こんな駅の近くなんだと、寄ってみる。
 すると、行く前から見られたらいいなと思っていた井上雄彦の親鸞の屏風絵がタイミングよく公開中。ラッキーだった。
 墨だけの絵で、力強く素晴らしかった。
 井上雄彦は、描く絵も本人自身の風貌も含め、漫画家というより「絵師」のようだ。

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 本願寺はとにかく巨大。
 かつて寺がいかに権力を持っていたかが伺い知れる。
 今も近くには、数珠など仏具関連のお店がたくさんある。

 そこから、10〜15分ほど歩いて、叡山電鉄に乗り、一乗寺駅下車。
 まずはお昼を食べようと、うろうろすると、すぐに雰囲気のよさそうなフレンチのお店を発見。              
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レストラン ラ ベルベーヌ
 数種の葉ものが入ったグリーンサラダ、上質なオリーブオイルの香りがするポタージュ、オレンジのソースが添えられた魚(鯛だったかな……ちょっと記憶が曖昧)と、デザート&コーヒーに至るまで、バランスがよくて美味しかった。
 街自体はとてもこじんまりしているのに、こんなお店がすぐに見つかって、しかも美味しいとは、さすが京都。

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 お腹も満腹になったので、そこから詩仙堂へ。
 造営したのは石川丈山(1583〜1672)という愛知出身の人で、幕府に仕えた後、京都に移り、この詩仙堂で漢詩などを学ぶ日々を送って生涯を終えたそうだ。
 「清貧」と言われていたらしいけれど、現代人の私たちから見れば優雅このうえない隠居生活だ。
 庭が素晴らしい。これぞまさに侘び寂びの世界で、先に見た本願寺とは180度違う趣。
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 開け放たれた詩仙の間から見た庭。
 緑が美しい。部屋を装飾するのではなく、こんなふうに自然を取り込んで来た日本人の美意識は素晴らしい。

Img_2139 池の鯉は、このように墨色の鯉で統一されていて渋い。
 水に溶け込むような鯉は、まるで一枚の墨絵の世界。

 Img_2143 新緑のもみじ……紅葉した姿もいつか見てみたい。
 庭はそれほど広くはないけれど、敷地の高低差が生かしてあるので奥行きのある印象を受ける。
 
 こんなひなびた建物が17世紀からあって未だに人々を癒しているのに比べて、原発なんて40年だよ、40年しか持たないで、あの始末だよ……と連れ合いに思わず語ってしまうのであった(小声でしたが、今の私の心の叫び!)。  

 
 この後は、知る人ぞ知る京都の本屋さん、Img_2154恵文社 一乗寺店 へ。
 あちこちで紹介されているので、まあついでに、ぐらいの気持ちだったのだけれど、入ってみてびっくりですよ、もう、ここは!
 棚のつくりが半端じゃない。
 文学、ノンフィクション、エッセイ……なんていうありきたりなジャンル別じゃなくて、豊かな連想ゲームのように本が並んでいる。
 そこに雑貨だとか小さな美術品も一緒に並んでいて、誰かの贅沢な書斎を覗いているみたい。
 料理本のコーナーは、実用書というくくりではなく、レシピ集とともに食のエッセイなどが並んでいて、その隣のギャラリーのコーナーには地元の陶芸家がつくった器や、ホーローのポットが置いてある(もちろん買える)という、そういう有機的な流れが感じられる。
 本好きな連れ合いも興奮、「昔のリブロみたいだね」なんて言い合う。
 お店の外観は上の写真のように雑貨屋さんのような佇まいで、電球色の灯りが温かい感じ。スペースも広くて、いいなあ。
 今、大手ばかりになりつつあり、雑誌と漫画で稼ぎ、新刊が並んでは消える東京の書店ではほんとに考えられない。
 こんな書店が自分の住む街にあったらと妄想してしまう。
 連れ合いは文庫を一冊購入、私は荷物が重くなるので本は我慢。
 と、堪能したところで、ちょっと疲れたし、ここからほど近い<つばめ>というカフェでひと息。Img_2152

 コーヒーを頼んだら、私の好きなアラビアのブラック・パラティッシュで、嬉しくなった。

 

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 <つばめ>という店名は、映画の「かもめ食堂」をちょっと連想させる。
           

 

 

 

 




 

 夜は先斗町へ。小さな路地がめくるめく感じで続く。

Img_2157_2  この狭い小路にお店がびっしり。東京だと新宿のゴールデン街を連想するけれど、バーではなく、それぞれがどこもしっかりした料理屋なのだから、驚く。
 







 お店は決めていなかったので、あれこれ迷いつつ、鴨川を川開きしたばかりで、川床で食事ができるという<魯 ビン>というところにする。

Img_2162  川床のお食事は、こんな感じ。映っているのは、向かい側の隣のお店だけれど。
 まだちょっと寒かったかな。
 鴨川も変な柵とかなく、皆、川縁に座って和んでいる。
 ワインとパンとチーズを持参して、川縁沿いのディナーなんていうのも今度はいいかも知れない。

 
 ちなみに雰囲気満点でしたが、このお店はさすがにちとお高い(和食のコース)……でした。

 
 京都の夜を堪能して、宿へ……で締められると優雅なのだが、ここからもうひと旅あった(笑)。
 実は京都で宿がとれなかったので、連れ合いが勝手を知る名張のビジネスホテルを予約し、そこへ向かったのだ。
 震災後、もしかしたらキャンセルも出たのかもしれないが、なんかもう面倒になったので、京都でなくてもいいかと。

  さて、初日はこんなふうに「めくるめく」感じで、あっという間に終わった。
 タクシーの運転手さんやお店の人によると震災後から外国のお客さんはめっきり減ったそうだ。
 しかし、東京から来た私から見ると、どこに震災の影響が?!と言いたくなるほど、凄い人で、大にぎわいという印象(確かに外国人は少ないようだけれど)。
 東京ではすっかり日常の一部となっている東日本大震災の義援金ボックスやお悔やみや応援の張り紙は、京都では、お寺とコンビニだけだった。
 それだけで、少し「震災モード」な日常から離れることができ、また余震もまったくなく(ていうか、本震もなかったわけだし)、私の心はだいぶ軽やかになった。

 説明するのが難しいのだが、そういう「震災モード」から逃げたいというわけでもなく、ただ、少し違うモードの場所に行きたかったのは事実。

 で、実際に、「震災モード」ではない様子を見て、別に複雑な感情も湧かず、その「他人事」な感じに、むしろほっとした(私自身も、東北や福島の人から見たら他人事のように見えるのだろうけれど)。
 物理的な距離は心理的な距離に比例するなあと。
 実際、放射能の飛散も距離に比例しているわけだし。
 日本全体が悲壮感に包まれていたら困るしね、という、そういう意味でのほっとした感があるのだ。
 だから、「がんばろう、東北」より「がんばってほしい 西日本」と言いたい気がする。

(しかし、どこにいても心配している人はしているので、ひとくくりに言えないが……ほんとにこの話、特に原発関連はややこしい)

 と、あれこれ考えてしまいつつも、やはり思い切って京都に来てよかったなと思いつつ終えた1日目の夜であった。(続く)


 

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