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2009年6月 7日 (日)

清澄白河へ――池田亮司展とババグーリ

 先週末は、連れ合いが東京に来て、連れ合いおすすめの東京都現代美術館の池田亮司展 へ行った(5月30日土曜日)。
 「日本の電子音楽分野の第一人者」だそうで、光と音とデータ(数字)のインスタレーション。
 無限大の数字(データ)によって、世界を表現する……とでも言えばいいのか、説明するのが難しい。
 プロジェクターで投影された、真っ黒な背景にまるで川のように流れてゆく白い数字。
 見ていると身体感覚が希薄になり、不思議な浮遊感に包まれる。

 何年か前、派遣の仕事で流体解析や量子力学のソフトウェアを開発するベンチャーの会社に短期間いたことがある。
 その時の、ソフトをつくる技術者のPCの画面がこんな感じだった。
 私には暗号にしか見えない、複雑な物理の数式やら何やら、多量のデータが黒い画面を滑るように流れていたのを思い出したのだ。
 そんなことを連れ合いに言うと、正にそういうところからの着想らしい。
(編集という思い切り文系な世界で生きてきたので、バリバリ理系な人に囲まれて仕事するのは初めての経験だったから、その会社はちょっと新鮮だった)
 
 感情やメッセージといったものを削ぎ落とした池田亮司の世界は清々しく、クールでカッコよかった。
 音とシンクロする数字、真っ白な部屋の黒い音響装置――と、実に男の子っぽい世界。
 今時の男の子とかドイツ人とか(あるいはオランダ人とか)に受けそうだなと思った(ドイツもオランダもテクノ好きな人が多そうだから)。

 会場も空いていて、絵と違って1点1点食い入るように見るわけではないから、疲れなくて、よかった(最近の絵画展は人が凄すぎて、疲れる……)。

 

 さて、これもちょっとしたシンクロで、現代美術館のある清澄白河には、最近気になっているヨーガン レールの本社がある。そこの1階にババグーリ(ヨーガン レールの生活雑貨と服)のショップもあるのだ。
 ちょうどいいタイミングということで、次はヨーガン レールへ向かった。
 途中、商店街で焼き鳥を買い食い。
 ちゃんと縁台がしつらえてあるので、その場で食べた。
 なんか江戸の情緒があっていいなあ。安いし、美味しい。
 現代美術館は何度か訪れているのだが、ひとりだと足早に通りすぎてしまう。
 でも、ふたりでぶらぶら歩いていると、いろんなものを発見できて楽しい。落ち着いたいい街だなあと思う。

 

Img_1771  















 ここがヨーガン レールの本社。
 清澄庭園と図書館の目の前にあり、場所もとてもよく、蔦が絡んだ素敵な佇まい。
 無機的でモノトーンの世界の池田亮司展から一転、オーガニックで女性的な世界。

 中は天井が高く、広々としている。
 前日に予約しておいたマフィンを買う予定。
 それから、新宿伊勢丹の期間限定ショップで買いぞびれた蚊遣りもここにはあるだろうと思ったら……ここにもないのであった。
 お店の人に訊いたら、今日2つほど残っていたのが売れてしまいました、とのこと。
 がっくり。
 なんでそんなに蚊遣りが人気? 皆、ほんとに蚊取り線香を焚くの?と思う。
 私は本当に焚きますよ。
 昔ながらの製法の除虫菊を配合した天然の蚊取り線香。
 昨年までは、縁の欠けたお皿に、付属で付いているペラペラの線香立てをみたいの置いて使っていたのだけれど、線香立てがすぐダメになったりするし、欠けたお皿も引っ越しの時捨ててしまったので、何か探さないといけないなと思っていたのだ。
 ないと言われると、ますますほしくなるもので、とりあえず、週明けに在庫を確認してもらうことにした。

 

Img_1774_2

ババグーリのトレードマークになっている葉っぱやおうちが、看板の下に可愛く付いています。
 

 さて、お洋服は相変わらず高かったです(笑)。
 連れ合いも「これいいね」と言いながらジャケットを手にするが、値段を見てびっくり。
 布をくるくる巻いたみたいな不思議なボタンが付いていて凝ったつくりになっている。
 しかし、「はっきり言って、今着ている(無印の)ジャケットとそんなに変わらない気もする」と、つい、お互い本音を小声で囁き合ったりしてしまう。
 ファッションというのも、つまるところ、自己満足とわかる人にはわかる、という世界なのかも。

 と、そんなこんなで、マフィンとクッキーを買って店を出た。
 お菓子しか買えないけれど、お店は一見の価値あり。

 翌朝、マフィンを熱々の紅茶と共に食べた。

Img_1777
 














 苺、プレーン(アーモンド入り)、ラムレーズン、抹茶の4種類。
 確か1個300円くらいと思っていたのだが、後でレシートを見たら、300円から400円近くするものもあった。上質な抹茶を使っているのが、一番高かったのか? これはもう、ケーキの値段(値段のことばかり言ってすいません:苦笑)。
 しかし、素材はすべてオーガニックで、バター・卵・砂糖なしで、とっても美味しいので、まあ、許せるかなあ。
 ナチュラルハウスなんかにもそういうヘルシー系のスイーツはあるけれど、ぼそぼそしていて、お味が今ひとつだったりする。でも、ババグーリのは美味しい。しっとりしていて、やさしい味わい。固くて素朴な米粉のクッキーも、なかなか。

 さて、数日後、ババグーリから電話があり、蚊遣り、在庫がありお店に届いていますとのこと。
 なければないで、もういいや、かえってないほうがいいや、くらいに思っていたのだけれど、あると言われちゃねえ……と、幻の石垣島のラー油が入荷する今月の下旬頃に合わせて取りに行くことにした。
 かなり先になるけれど、まだ蚊は出ないし、それまでお取り置きしてもらう。
 ちなみにこの蚊遣り、4,000円近くもすると言ったら、連れ合いは呆れていたっけ。
 私も呆れている。
 結局、自分は服よりも生活雑貨に価値――というと大げさだが、好き、ほしいの重点を置いているかも知れない(まあ、服よりは安いし)。

 それから、最近、ネットでヨーガン レールの服についてこんな意見を読んだ。
 職場の先輩が着ていたけれど、エスニック風なスーツで、はじめ作努衣を着ているのかと思った……とあり、ちょっと笑った。
 素敵だけれど、着こなしが難しいところもあるよね、という意見で。
 確かに、あまりにエスニック風、オーガニックテイスト一本でまとめすぎると、頑なな印象になるかも知れない。
 だから、やはりスパイスを効かせる程度に取り入れるのが吉と見た(価格的にも!)。
 あるいは、もっとうんと年を取ってからのほうが似合うのかも知れない(うんと年を取ってお金があればの話だが!)。
 「高い」ことばかり言ってるようだけれど、作努衣のエピソードを読んで、ほしい、高い、買えない、しょんぼり……のループから抜け出せたような気がする。
 高い洋服やら高級スイーツに、あまり惑わされないほうが心穏やかに暮らせるような気もする(この東京に生きていると、誘惑が多くて大変だが……)。
 蚊遣りを手に入れたら、倹約生活をしようと思う。
 
 そして、私はユニクロのTシャツ着て、できるだけ明るく生きていきますよ――と。
(今年のユニクロのパフスリーブのTシャツは、ちょっとガーリーテイストでよいです。1枚1,000円也)


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コメント

現代美術館そばに住む渡辺です。池田さん、見ました(彼はダムタイプに参加していたんです)。縁台のある焼鳥屋の娘はうちの娘の同級生です(今は女子美の1年生)。ヨーガンレール横の図書館は愛用していますよ。

投稿: 渡辺洋 | 2009年6月11日 (木) 12:40

ご無沙汰しています。コメントありがとうございます。
大江戸線が開通したおかげで、こちらの方(中央線)からも行きやすくなりました。
それにしても、なんという偶然。あの焼き鳥やさんが!
びっくりです。本当に美味しかったです。
図書館もちょっと覗いてみましたよ。建物が素敵です。

清澄白河は、カフェや雑貨屋さんもあって、昔からのものと新しい文化がいい具合に融合している印象を受けました。
それに商店街が頑張っている感じがあって、それもよかった。暮らしやすそうです。

今月中、またヨーガン レールへ蚊遣りを買いに行きます(笑)。
ロールケーキの美味しいお店があるそうなので、そこも探してみようかと。

投稿: Kate | 2009年6月11日 (木) 20:40

それは図書館から駅に戻る道沿い(向かって左側)にあるサクラカフェのことかな? 小さな店で私は入れたことがありませんが。カフェの隣りのDVD屋は娘が遊んでもらっているお店。雑談ついでに、店主の私物(笑)のCDとか借りてきてたりしてます。

投稿: 渡辺洋 | 2009年6月12日 (金) 15:00

そうです、Sacra Cafeです。
私が行った時は気がつかなかったのですが、ネットで知りました。
オーガニックのランチメニューもおいしそう。
清澄白河、充実してますねえ。

投稿: Kate | 2009年6月12日 (金) 23:01

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