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2009年6月21日 (日)

1892~1917 6/25 92年前の銀のスプーン

 Calvinaさんのブログ・フェアで朝ごはんのコラムを寄稿したことは前回書きましたが、そのフェアで購入した銀のアンティークのスプーンを紹介します(コラムの記事はこちら )。

 Calvinaさんがヨーロッパ(確かスウェーデン?)で入手されたものを分けてもらいました。

Img_1780  











 持ち手のところの装飾がとても繊細。よく見ると、イニシャルが。

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 そして、裏には……

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 よく見えないかも知れませんが、1892―1917という年号が刻まれています。
 計算すると、ちょうど25年。結婚25周年記念ですね、きっと。
 銀婚式に「25年、いぶし銀のごとく」ということで、記念につくったものなのでしょう。
 さらに、その年号の真ん中に6/25という数字。
 6月25日が結婚記念日なのだと思います。
 1917年から、92年の時を経て、私の手元にやって来たこの不思議さ。
 購入したきっかけはこの年号もあるかも。1910年代~20年代頃のヨーロッパの美術やファッションにとても惹かれるのものがあるのです。
 それに、無事、銀婚式を迎えられた夫婦がつくった銀のスプーンからは、幸せのおすそ分けにあずかれるような気もして。
 それにしても、ふたつの世界大戦をはさんで、残り続けたスプーン。
 スプーンの持ち主だった夫妻は、1917年からどれくらいまで長く添い遂げたのか? 50周年の金婚式はお祝いできたのか?
 そして、このスプーンを注文したのはどんな夫妻だったのか、どんな職人さんがこのスプーンを作り文字と数字を刻んだのか、想像がふくらみます。

 大量生産時代が来る前の、こうしたものと人とのつながりは今よりずっと親密で、豊かだったように思います。

 このスプーンは小ぶりで、やや薄手なので、コーヒースプーン?
 私はコーヒーも紅茶もストレートで飲むので、スプーンはあまり使わないのですが、これは持っているだけで嬉しいスプーン。
 でも、ものは使ってこそ価値があるし、銀はある程度使わないとくすんでしまうので、ポットに煎れた紅茶の茶葉をかき回すときなどに使っています。
 92年の歳月が紅茶の香りとともに私のそばに寄せてくるようで、なんとも不思議な思いにかられます。

 ところで、偶然の出来事もひとつ。
 コラムに書いた、私が行ったグラストンベリーのフェスティバルの開催初日は、まさに6月25日だったのです。その年は6月25日が夏至で、そこ(ミッドサマー)にフェスティバルを合わせているんですね。
 日本では梅雨の鬱陶しい時期ですが、ヨーロッパでは、輝ける季節。正に、ジューン・ブライドの季節でもあるのです。
 夏至の日に、妖精たちが歌い踊るフェアリーテールやそんな様子を描いた絵画なんかもよくあります。グラストンベリーは妖精伝説の残る土地なので、そういう意味合いもあっての日取りなのでしょう(気候もいちばん過ごしやすいし)。

 Calvinaさんに「Kateさんのところへ行くことになっていたスプーンなのでしょう」というお便りをいただきましたが、私も本当にそんな気がしています。
 大事にしたいと思います。

  

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コメント

銀婚式のスプーンが年月を経てkateさんの所へやってくるなんて、ちょっと運命的でいいですね。ティースプーンでなくコーヒースプーンだというのも珍しくていい。
一本だけなのですか?二本あればもっといいのにapple

投稿: ローズ・マダー | 2009年6月27日 (土) 02:03

ローズ・マダーさん
こんにちは!
ティースプーンかコーヒースプーンか、本当のところはよくわからないのですが……。
そう、残念ながら一本だけなんです。
どこかで散逸しちゃったんでしょうね。
もう一本はどこを旅しているのか、思いを馳せるのもまたロマンがあります。cherry

投稿: Kate | 2009年6月27日 (土) 12:52

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