« 2009年4月 | トップページ | 2009年6月 »

2009年5月に作成された記事

2009年5月10日 (日)

憧れのヨーガン レール

 少し前、 ヨーガン レールの社員食堂 という本を読んだ。
 従業員にこんなヘルシーで美味しいランチを出す会社なんてあり得ない!と、ほとんどファンタジーか何かを読むような気持ちでページをめくった。
 スタイリストの高橋みどりさんが、その「すごくおいしくて、しかも日替わりのベジタリアンメニュー」を、1年分、ひたすら紹介する本。
 例えば、こんなの。

5月13日金曜日
山菜のグラタン、ハーブサラダ、ラディシュの塩もみ、人参の牛乳煮、きんぴらごぼう、ケールの根のコリアンダースープ、ごはん(玄米入り黒米入り)、ぬか漬け、島らっきょうの醤油漬け

 と、ベジタリアンレストランでもここまではお目にかかれないような充実のメニュー。
 本には、それぞれの材料(分量の記載はなし)と作り方が簡単に記されている。料理に慣れている人なら、詳しいレシピはなくても何かしら参考になりそうだ。

 肝心の服は、ちょっと高価で上品なマダム服――ぐらいの印象しかなくて、あまり興味を持たなかったのだが、最近何気なくHPを覗いてみたら……。
 あまりの素晴らしさに眩暈が! 
 HPを覗いてみてください→ ヨーガン レール  
 コレクション(2つあり)のところをクリックすると、絵本のような雰囲気で、今シーズンのコレクションがユニークな音楽と共に絵巻物のように現れる(メンズもあります)。
 Jurgenlehltunic01 可愛いくて楽しくて夢がある。最近は昔みたいに、欲望を掻き立てられる服、というものにめっきり出会わなくなっていて、年を取ったせいかなあ? いやいや、時代と自分の感性が合わなくなってきたのかしら?などどと思っていたのだが……。ヨーガン レールの服には、久々に心動かされた(服そのものもよいけれど、HPが本当にラブリー)。
 マダムっぽいというより、オリーブ少女がオバサンになったら着たい服という感じ(オリーブ少女というのも死語?)。
 私はもともと、アシンメトリーで、不規則に襞が取ってあったり(アイロンがけに苦労するが)、体のラインがバシバシに出ない、風が入るような服が好き――なのだが、正にそんな服が続々と。

 ヨーガン レールのHP/ブログ記事より。2009年春のコート

 さらにブログも読むと、それぞれの服の特徴が書いてある。
 草木染めの生地を使っていたり、シルクや麻、天竺綿など、自然素材のものが多いし、どこか着物を思わせる東洋的なものや、エスニックなデザインも多い。
  染織家・織物作家の志村ふくみさん(人間国宝)が、植物のパワーは凄い、一度天然の染めのものを着てみればわかると、本の中でおっしゃっていたが――昔は 皆、そういうものを着ていて、日本人の色彩感覚は素晴らしいと――草木染めのものって高いし、オーガニックよりだと、途端にデザインがださくなるし、結局、着物しかいいものはないんじゃないの?と思っていたら、ここ(ヨーガン レール)にあったか!と。
 ヨーガン レールという日本在住の外国人デザイナーによるところが、ちょっと皮肉な感じもするが、よいものの価値は外側にいる人の方がよく見えるということだろうか。

 一般の人もモデルになっているんだ、と思ったら、あの美味しすぎる石垣島ラー油で有名なペンギン食堂を経営しているご夫妻だったりする。ヨーガン レールのババグーリのショップでこのラー油を扱っているのだそうだ。Lenten04_2

ヨーガン レールのHP/ブログ記事より。石垣島のペンギン食堂店主ご夫妻→
「ラオスの山岳民族レンテン族は、手紡ぎ手織りの厚地の綿を藍染にした民族衣装を、日常的にまとうことで知られています。
レンテン藍と呼ばれる藍色は一か月もの時間をかけて染められます。
そのレンテン族の手織りによるババグーリオリジナルのジャケットとパンツのスーツが仕上がりました。
メンズ、レディスともワイドパンツを合わせて、ゆったりと着こなせるデザインです。
手仕事による深い藍色の風合いをお楽しみ下さい」(ブログ記事より)

 年を重ねると、安い服が似合わなくなるなあと常々思っていた。
 それは、高いブランドの服を着るべし、というのではない。
 なんというのか、若い頃だと、生地なんかペラペラで、ただ流行だけを追った安い服でも若さの勢いで着こなせてしまうのだけれど、年を取ってそういうことをすると浮いて見えてしまうのだ。
 ある程度、生地や縫製がしっかりした服じゃないと、みっともないというか。
 と言っても、自分自身はユニクロや無印良品を多用しているのだが……。

 ヨーガン レールは夢があり、正に年を重ねた女性にぴったりな、安物ではない服なのだけれど……やはり、お値段を見ると現実に引き戻されてしまいます。
 値段は可愛くないです。まあ、これだけいい素材を使っているから、ある意味適正価格という感じもする。多分、縫製も日本だろうし。
 でもシャネルだの何だのに比べたら(ブランド品は高いことも含めて価値だから)、安いとも言える。
 こういう服が自由に買えるようになるくらいの「経済力」がほしい(!!)ものです。

 セールでお気に入りを一着だけ買って、あとTシャツ類その他は全部ユニクロ、という手もなくはないけれど(さすがにTシャツまでお高いヨーガン レールで揃えるのは不可能)。

 
 そして、連れ合いに薦められていた水村美苗さんの日本語で読むということ を読んでいたら、シンクロニシティ的にこんな文章に出会った。

――(中略)日本人はなぜ着物を捨てたのか。ここで着物というのは、着物の形ではなく、布への芸術的こだわりである。日本で仕事をするヨーガン・レール氏の洋服に出会ったとき、同じ疑問をもつ人間に出会った気がした。洋服が布による人体の祝祭だとしたら、着物は人体による布の祝祭である。――「ヨーガン・レール氏の洋服」より

 日本語の本についての本なのだが、こんな文も出てくる。
 特に最後の一文、素敵なことを言うなあ、水村さん。
 確かに水村美苗さんは、ヨーガン レールのシンプルだけれど、上等な布を使ったシックなロングワンピースなどが似合いそうに思う。

| | コメント (5)
|

2009年5月 6日 (水)

新緑のなかで

 連休も今日で終わりですね。皆さん、いかがおすごしでしょうか。

 清志郎さんの訃報が入ったりしましたが……。
 私はそれ程追っかけて聴いていたわけではないけれど、私の世代にとってはヒーロー的存在で、やはり記憶に残る曲がいくつもあります。
 坂本龍一なんかも同世代で彼がまだまだ現役なことを思うと、早すぎると思う。
 ガンだと聞いても、彼だけは死なない感じがしたんですけどね……。

 話題は変わって――。
 5月は新緑が美しい。
 引っ越した時は、窓から見えたのは、葉っぱの一枚もないケヤキの木。
 それが、いつの間にかこんなに緑がたわわに。
 ある時、ふっと窓の外に目をやると、緑が輝いていて、本当に一瞬にして若葉が繁ったという感じだ。

Img_1755_3

Img_1756_2  



























……と、団地の緑のなかを赤頭巾ちゃんが!

 ではなくて、真っ赤なレインコートを着て、杖をついてゆっくりゆっくり歩いて行ったお年寄り。
 昨日、5日も雨降りだったのだが、本当に鮮やかな赤いレインコートだった。これなら、目立って安全に違いない。
 新緑も雨を美味しそうに浴びている感じで、じんわりと木に水が沁み渡っていく音が聞こえてきそうだった。
 こういうのを「慈雨」というのかな。

  さて、最近、松浦弥太郎さんの『日々の100』 という本を読んだ。
 松浦さんはご存じ、「暮らしの手帳」の新編集長、文筆家、古書店経営者。
 男の人がモノについて語ると、ウンチク事典になりがちなのだけれど、この本はふんわりと軽く(よい意味で)、松浦さんが綴ると紳士物であっても、そのモノを欲しくなってしまう。
 その中で面白かったのが、落ちているメモを拾うのが好きな人の話。誰かが書き記したものに、とてつもなく想像力を掻き立てられる人、というのがいるらしい。
 そう言えば、映画の「アメリ」では、失敗して捨てられた証明写真の欠片をめぐって物語が展開していったっけ。
 本の中で、松浦さんがアメリカで拾った、どこかの誰かの買い物リストのメモの写真が掲載されているのだけれど、確かに興味深い。
 ベジタリアン?と思わせるような、ヘルシーな食品の買い物リストメモ。
 どんな人なのかなと思う。

 で、これは拾ったわけではなく、私のメモ。
 何の作為もなく、自分のためだけに書いて――メモってそういういうものだよね、だから字が汚いです!――冷蔵庫にマグネットで留めていたもの。

Img_1751_2

 買い物リストメモではなく、メニューの予定メモ(ワインビネガーと黒オリーブは買い物リストのメモ)。
 4月24日の「たらのレモンマリネ」は、先月連れ合いが来た時につくったもの。
 有元葉子さんのレシピで、たらをレモンでマリネして、レモンの輪切りとじゃがいもと一緒に、オリーブオイルをかけてオーブンで焼くという、シンプルで美味しい料理。

 その後は、連休中に連れ合いが来たら、つくろうと思っていたメニュー案。
 「4/27届く」というのは、生協の配達日のことで、この日に「トマト」と「ソーセージ」が届くように注文し、それを使って5/2の夜に、茹でて冷凍しておいた金時豆で煮込みを作ろうというメモ。

 しかし……諸事情あって、今年の連休は連れ合いが東京に来られなくなったため、このメモは、ちょっと悲しいメモに。

 しかし、しかし、せっかくだからと、3日に近所のK夫妻をお招きして、この「金時豆とソーセージの煮込み」はちゃんと登場。
 他に、レバーペーストを作り、じゃがいもとローズマリーのオーブン焼きとグリーンサラダなどを、赤ワインを飲みつつ食べた。
 どれも地味な料理だなあと内心思っていたのだが、 
「こういう素朴な料理って、意外となかなか食べられないよね!」
という言葉をいただき、素直に喜ぶ私.。
そうだ、私の料理のテーマは「カンパーニュ風なのだ」と思ったりする(一応、フランスの田舎風、ということで:笑)。

 きのことトマトのスパゲティは、私の晩ご飯になり、試しにいちごのレモンマリネも試したら、美味しかった。
 これも有元さんレシピで、いちごを砂糖とレモン汁でマリネして、バルサミコをかける。
 この場合、バルサミコはちょっと贅沢していいものを使うと、風味があって、イタリアのデザートっぽくなる。

 かつおは冷凍のまま、冷凍庫に眠っている。
 人参サラダはつくらず、人参ドレッシングに変更。

 メモって面白い、と思うのだけれど、これが意外と落ちていない(笑)……ので、自分のメモを発表(失礼しました!)。

 その他、GW中に見た映画は――。
 「つぐない」「ダブリンの街角で」「GONIN」と、どういうラインナップ?と思われるかも知れないが、どれもWOWOWでやっていたもの。
 「つぐない」は素晴らしかった(時間があれば、またいつか書きたい)。
 それと「ダブリンの街角」も予想以上によくて、音楽の力というものを改めて感じた。 
 「GONIN」は、いわゆるバイオレンス・ヤクザ映画だけれど、石井隆監督の美学というか、独特な心理描写や世界観があり、俳優(男優)だったら皆、一度でいいからこういう映画に出たいんじゃないかなと思わせるものがあった。
 本木雅弘、佐藤浩市、根津甚八、ビートたけしといった、ちょっと危険な香りのする、いい男たちが揃っていて、あからさまには出さないが、ホモセクシュアルな匂いも漂う。1995年制作なので、皆、若くて麗しい。街の風景も、今と雰囲気が違う。新宿の街などもギラギラしているのだが、今よりもう少し全体にトーンが暗い(これは撮影の仕方によるかも)。
 1995年なんてついこの前のような気がするだが、こうして映像で観ると、一昔前といった感じ(特に女性のメイクや服装に時の流れを感じた)。
 「いい男たち」もよかったのだが、普通のオジサンがキレると一番コワイというのを怪演した竹中直人が凄かった。「ヤクザ」より余程怖い。
 で、古い映画なのでネタバレしてもよいと思うが、最後、殺し合って殺し合って、皆死んじゃうんだな。
 男ってやつはまったく……ご苦労なこった。
 面白かったけれど、ひとりでご飯を食べながら観るには、ちょっと不向きな映画ではありました(苦笑)。

 あとは、冬物と夏物の入れ替え、床に積んであった本を、本棚を組み立てて整理。
 引っ越し4か月目にして、ようやく床の上に物がなくなる……と、まあ、そんなこんなで終わりに近づきつつあるGWです。

 

 

| | コメント (0)
|

« 2009年4月 | トップページ | 2009年6月 »